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不妊症に対する鍼灸治療
−当院における妊娠に至った176名の実態調査−

  愛知地方会 東洋医学研究所®グループ 明生鍼灸院
○小林美鈴 木津正義 沓名勇典 鈴木裕明


【目的】
近年、不妊治療を目的とした鍼灸治療は多くの患者の注目を浴び始めていると共に、不妊治療を専門とする鍼灸院も増えてきている。
そこで 我々は鍼灸院に来院する不妊症患者の現状を見るため明生鍼灸院に来院した不妊症患者の特徴及び妊娠に至るまでの動向を実態調査したので報告する。
【方法】
対象は、2002.1〜2004.6までの2年半の間に不妊症を主訴として来院した719名の内、鍼灸治療を21回以上(3クール以上)もしくは3ヵ月以上通院した585名であり、妊娠にいたった妊娠群176名と妊娠に至らなかった非妊娠群409名とした。
調査項目は、1)鍼灸院への来院動機 2)年齢分布 3)結婚歴・不妊歴・専門医療機関通院歴(以下通院歴) 4)妊娠既往の有無 5)不妊原因 6)妊娠群の専門機関での治療状況 7)妊娠群の動向について調査した。
【結果】
1)メディア等の情報、及び家族・知人による紹介等で来院するものが多かった 2)平均年齢は妊娠群が32.6歳、非妊娠群34.2歳(p<0.05) 3)妊娠群の平均結婚歴は5.2年、不妊歴は3.9年、通院歴は2.8年であった 4)妊娠の経験がない原発性不妊が56.7%、妊娠経験のあるものの中では流早産の経験があるものが26.6%と多かった 5)全体のなかでは女性のみに原因があるものが約半数をしめ、次に多かったのは原因不明のもので約3割をしめていた、女性不妊因子を項目別にみてみると特に妊娠群では内膜障害、排卵障害及び高プロラクチン血症を原因にもつものが多くみられた 6)専門医療機関を受診しているものが97.7%とほとんどであり、治療方法においては高度生殖医療(ART)を行っていたものが約半数いた。鍼灸治療開始後では、専門医療機関へ通院しなかったものが11.9%、ARTを行ったものが60.2%に増えていた 7)妊娠までの平均鍼灸治療回数は47.2回、平均治療期間は約9ヶ月であった。妊娠方法ではARTが57.9%、次に多かったのは自然妊娠で20.5%であった。 妊娠群のその後の経過をみてみると出産及び妊娠継続できているものが約7割をしめていた
【考察と結語】
不妊専門医療機関で挙児が困難なものが鍼灸院に多く来院していたが、鍼灸治療を併用する事により30.1%が妊娠に至った。また、年齢、結婚歴及び不妊歴の低い方が妊娠に至りやすい事から、挙児を望んだ時点で早期に鍼灸治療をすることが専門医療機関と併用する上でも有用性が高い事が示唆された
今後、上記の事をメディアやインターネットを通じて情報を公開する事で、医師や挙児を望む夫婦に幅広く啓蒙していきたい 

キーワード:不妊症 妊娠 生殖補助医療 鍼灸治療

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