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末梢性顔面神経麻痺に対する鍼治療の一症例

     東洋医学研究所®グループ 井島鍼灸院
西田修,井島晴彦

【目的】
2ヶ月間病院にて投薬治療を受けるも、完全麻痺の状態に変化が認められなかった末梢性顔面神経麻痺の患者に対して鍼治療を施し、顔面神経麻痺の程度を客観的にみる指標である柳原法(40点法)を使用して、鍼治療の効果を検討したところ、良好な結果が得られたので報告する。
【症例】
患者:75歳男性、主訴:末梢性顔面神経麻痺(平成19年1月2日発症)
症状:ご飯を食べると口の左奥に溜まる、ご飯が口からこぼれる、目をつぶれないため顔を洗うと水が目に入りしみる。
治療期間:平成19年3月5日〜平成19年7月6日の123日間(治療回数49回)。
治療方法:週3回単刺術にて、生体の統合的制御機構の活性化を目的とした太極療法(黒野式全身調整基本穴)と症状の改善を目的とした局所療法を行い、柳原法を使用して鍼治療の効果を検討した。
【結果】
初診時、柳原法6点(完全麻痺)であったものが、治療8回目には8点、15回目には8点、22回目には12点、29回目には20点、3ヶ月経過した36回目には34点、43回目には36点、最終時の49回目には36点となり、顔面神経麻痺の症状がほとんど正常な状態に戻った。
【考察と結語】
末梢性顔面神経麻痺は自然回復する例が多いと言われているが、本症例の場合、担当医から回復の見込みが薄いと診断されており、本学会においても末梢性顔面神経麻痺に対する鍼治療の効果が多く報告されていることから、症状改善は鍼治療による可能性が高いと考えられる。また、本症例では週3回の鍼治療を継続できたことが良好な結果の得られた原因の一つと考えられる。
今回、柳原法を用いることによって末梢性顔面神経麻痺に対する鍼治療の有効性を客観的に証明することができた。今後も、顔面神経麻痺の症例を積み重ね鍼治療の有効性を客観的に検討していきたい。

【キーワード】末梢性顔面神経麻痺、完全麻痺、太極療法(黒野式全身調整基本穴)、柳原法(40点法)

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