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線維筋痛症の病態・治療に関する鍼灸医学的検討(第1報)
       ・・診断特異的圧痛点と経穴の相関・・

                  愛知地方会 東洋医学研究所 
                  ○黒野保三 石神龍代
                    井島晴彦 山田 篤
                  山梨県立看護大学短期大学部人間・健康科学 
                     松本美富士*
(*厚生労働省「線維筋痛症の実態調査に基づいた疾患概念の確立に関する研究班」)

【目的】広範な部位の慢性・持続性の疼痛とこわばりを主訴とし、疲労感、抑うつ症状など多彩な身体、精神・神経症を伴う原因不明の病態である線維筋痛症(FMS)が、最近わが国でも注目され、厚生労働省の研究班が組織されるなど、医学的、行政的、社会的対応がとられるようになってきた。われわれはFMSの鍼灸医学的病態把握と治療法の確立を目指して、基礎的検討を行っている。今回はFMSの診断に特異的な解剖学的に明確に定義されている圧痛点について経穴との関連で検討を行った。
【方法】FMS診断に国際的に広く用いられている米国リウマチ学会(ACR)「線維筋痛症分類基準」(1990)で定義化されている診断特異的圧痛点左右それぞれ9ヶ所(合計18ヶ所)に相当する位置が経穴部位(天柱・扶突・肩井・天A・神蔵・手の三里・胞肓・環跳・血海)の解剖学的位置と一致していると考え、その妥当性を検討するために、平成15年12月11日〜平成16年2月19日の期間に、健康成人男性16人(年齢36.43±10.73歳)に対し、106回にわたり圧痛計を用い、上記9経穴(18ヶ所)において被験者が痛いと感じた値を測定し、FMSに対する鍼灸医学的解釈を試みた。
【結果】ACRにより解剖学的に明確に定義化されている圧痛点左右それぞれ9ヶ所の圧痛点は特定の経穴と一致すると考えられた。しかし、ACRの診断基準では、どの部位も4kgの圧迫で疼痛を感じたときに陽性箇所として計算することになっているが、実験から健康成人においても扶突や手の三里のように1kgの圧迫で痛みを感じる部位もあり、部位による差が認められた。
【考察と結語】今回われわれは、FMSの診断特異的圧痛点が特定の経穴と解剖学的に一致することを明らかにすることが出来た。この結果に基づいて、原因不明の特異な病態であるFMSの鍼灸医学的病態把握と治療の確立を目指して、さらに検討中である。

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